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気をつけろ、とサザンマンは言ったか?

 世の中に「犬も歩けば棒に当たる」なんて言葉があるくらいだから、道なんてところを歩いてると、オートモバイルカー、人呼んで自動車なんてものが、まるで「俺たちゃおめえらなんかよりずっと大昔から地球上に存在してきたんだからな」とでも言いたげにズンズン迫ってくるわ、小学生とも幼稚園児とも赤児とも知れないつるつる肌の小人間どもが「俺たちゃおめえらなんかよりバッチリはっきりエナジー100パーなんだかんね」って調子でガンガン向かって来るわ、じじいばばあはよたよたほろほろ、まるで「俺たちゃどんだけ世のため人のためになってきたかしれないよ」みたいな顔してぐりぐりと停滞して進路を阻んでくれるわ、とにかくろくな事態に遭遇しないってもんだぜ。
 なんてようなことを、ナコソノセキよりさらに500マイルも南の国からジェットプレインに乗ってやってきた、人呼んでサザンマンである、と自称した男はよく言っていたもんだった。そう。よく言っていた。俺は聞いていた。
 ジェットプレイン。上等じゃないか。そう俺は思ったものだった。よく思ったもんだった。
 だって。
 俺なんかジェットプレインどころかタクシーに乗る金さえ持たせてもらえない、自転車も買ってもらえない、そんな金はどっからも収入していないボケ案山子なのだから。
 ところが。
 ボケ案山子にもサザンマンに自慢できるようなところがあるにはあって、それはとある、あまりよく認知されていない現実を知ってるってことなのである。
 しかしこの真実を語るに足る現象を得る前にサザンマンはまた、ナコソノセキの500マイルの遥か向こう、南の地の温暖さを目指して帰っていってしまった。
 語りたかった。きっとサザンマンは目を輝かせ、鼻を鳴らしながら聞いてくれたことだろう。でももうそれも悲しいかな、かなわない夢となった。諦めなければならない。
 だからどうだろう。
 きょうわたしは、サザンマンに語ってあげられなかった知られざる現実を、この世の一つの真実を、きょうはきみに、そう、そこで私のウォーンアウトソックスに見とれている君が聞いてくれないだろうか。いくつか写真も撮ってあるんだ。
 こういう写真を。
 まずは倉庫の屋根、2階建て程度の高さにあるカラスである。

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モノクロのシンボルの脇から俺たちを見下ろすカラス。実にやな感じじゃないか。
道を歩いていて気をつけるべきは、前後左右だけじゃないってことだ。

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こんなやからに石でも投げ落とされたりした日にゃ俺たちに明日はない。

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これが現実だ。リスでさえ、俺たちを狙っているのである。

Watch Out!
Southern Man!!


by taroustory | 2018-04-24 16:19 | 1時5分前の弾薬庫